玄関に、大きな姿見を設置することを決意。
小学校の鏡に写った自分の姿。
なかなか頭から離れることはない。
なにより、いつの間にこんなに太ってしまったのか・・・。
その日、娘と共に帰宅して、とりあえず娘を寝かした私は夢中でインターネットを検索した。
安い姿見を探す。
そう言えば、鏡をじっくり見ることも少なくなった。
朝、一応のお化粧をするのに、化粧バックの蓋の裏についた鏡を見るくらいだ。
本当に顔の部分だけ。
自分の全身を見たのは、いつぶりなんだろう。
インターネットの画面に写る姿見には、たくさんの種類があった。
床と天井でつっぱるタイプのものから、スタンドタイプのもの、壁掛け式のもの。
大きさもさまざま。
見た目にいいものは、やはり高い。
スポーツ用や、ダンス向けのものまである。
軽くて、割れない、フィルムミラーというのまであって驚いた。
近年、大きな地震があることを考えると、こんな鏡も視野にいれてもよいのかもしれない。

インターネットの中には、たくさんの種類がありすぎて、目移りしてしまう。
近くの家具店に見に行こうかとも思ったけれど、買ってから持ち帰ることを考えると面倒で、ネット注文することにしたのだ。
その、多くの種類の中で、私が選んだのは、シンプルなスタンド式のもの。
値段も５千円ちょっとと、手頃だ。
本当に欲しかったのは、アンティーク調の大きな姿見。
でも、１０万円を超えるそれは、私の手に届くものではなかった。
３日後、到着した商品は、想像してたものより大きくて良かった。
狭い玄関に大きな鏡。
全身を写すには、廊下ぎりぎりまで下がらなければ写らない。
でも、満足だ。
鏡に写った自分の姿は不満だけれど・・・。